IIJmioの中の人とお話する会「IIJmio meeting #4」に行ってきました
2014/08/09に行われたIIJmioの中の人のお話する会こと「IIJmio meeting #4」の大阪会場に参加してきたのでレポートをお送りします。
前回の「IIJmio meeting #3」に引き続き参加させていただくことが出来ました。
IIJmio meetingは今回で4回目になります。過去の3回は技術的なことが中心となっていましたが、今回は初の試みとして「初心者向け」の時間が設けられました。
※IIJ公式エンジニアblog てくろぐの方で今回使用された資料が公開されています。合わせてご覧ください。
てくろぐ: みおふぉん教室・VoLTE・業界動向 (IIJmio meeting#4 資料公開)
今回のプログラム
- みおふぉん教室(初心者向けの時間)
- みおふぉんでVoLTE端末は使えるの?
- MVNOと事業法を巡る最新動向
- フリートーク(Q&A)
前回のレポート同様、筆者の独断と偏見により興味深かった部分をピックアップしています。
(とは言え結局ほぼ全部書いています…)
みおふぉん教室(初心者向けの時間)
今回初となる、初心者向けのトークセッション。今回挙げられた「IIJmio/SIMカード/SIMフリー」覚えて欲しい3つのキーワード。今話題となっているMVNO(格安回線)が取り上げられている雑誌、記事などでよく取り上げられるワードなので、聞いたことがある人も多いと思います。
大手3キャリアから「みおふぉん」に切り替える事で生じるメリット・デメリットが簡単にまとめられている表です。MNP時に気になる事は大体網羅されているかなという感じ。
初の試みとなった「初心者向けセッション」の感想は、3つのキーワード全てを大体知っている筆者的には丁寧且つ端的に解説されていて分かりやすいと感じましたが、全く知識のない人だと「なんとなく分かった…気がする」程度になるかもしれないなという印象。
難しいと感じさせないように伝える内容を減らしながらも必要な情報はしっかり伝えなければならない。とても大変で難しい事ですよね。
みおふぉんでVoLTE端末は使えるの?
実際に対応端末「Xperia Z2(SO-02F)」でみおふぉんSIMを挿して試してみた。というセッション。
結論を言うとvoLTE・高品質通話共にみおふぉんでも使えます。とのこと。
注意したいのは「ビデオコール」俗にいうテレビ電話機能です。これはみおふぉんでは利用できないようです。
以下の画像ではピンク色の部分がIIJmio側の設備、黄色の部分はdocomo側の設備となっていますが、見ての通りIIJmio部分は本当に一部分となっています。(電話に関する部分はほぼdocomo側)
なのでIIJmio側に例えば上の「ビデオコール」を使えるようにならないのか!と言われても対策しようが無いわけですね。
尚且つ注釈にあるようにdocomo側から情報が提供されていない部分も多く、想定や自社で調査していることも多いそうです。
voLTEサービスイン時に一部インターネット上でmopera利用時にvoLTEが利用できないと騒いでいた件について質問された方がいましたが結論としては「分からない」との事。
こういう専門的な質問が出来るのもIIJmio meetingの良い所だと改めて感じた場面でした。
MVNOと事業法を巡る最新動向
前の2つとは違い、最近話題になっている、SIMロック解除の義務化や携帯契約のクーリングオフ導入等、法律に関することが中心のコアなセッション。難しい内容なので、出来る限り分かりやすく…したつもりです。
ニュースでも分かる通り、今年は電気通信事業法の見直しの年になるようです。
それに伴い、MVNOへの影響と課題が大きく分けて3つ。
SIMロック解除の義務化
これが今一番話題になっているのではないでしょうか。そのままの意味で「SIMロック解除を義務化するべきではないか」というモノです。
MVNOで利用する場合に限らずですが、auの端末はdocomo/softbankと使っている電波が異なるので単純にSIMロックを解除すれば良いという問題ではありません。
MVNOの特徴はやはり大手3キャリアより安い!というところが特徴となっていますが、SIMロック解除を行うことのリスクの説明不足で、「SMSが受信できない」「今まで電波掴んでた所なのに圏外になっている」と実際はMVNO側の問題ではない場合でも利用者には「MVNOってやっぱり安かろう悪かろうじゃないの?」と不信感を与えてしまう恐れがあります。
義務化された場合、MVNO事業者へ求められる課題は大きいです。
クーリング・オフの導入
一時期話題になっていたので「クーリング・オフ」は知っていると思います。とても簡単に言うと携帯契約した後、一定期間内であれば無条件で解約出来ると言うもの。気軽にお試し出来るというメリットがあるものの「今まで利用できていたものが出来なくなった。所詮MVNOか。」となってしまう場合があります。上と同じようなことですが、MVNOのメリット・デメリットを把握していない状態で利用するとMVNOのイメージダウンへとなってしまう恐れがあります。
本人性確認と青少年保護
最も難しい部分かもしれません。「本人性確認」というのは分かりやすく言うと身分確認のこと。簡単に買って利用できるのもMVNOの特徴となっていますが、ここに免許書を撮影してアップロードして云々と身分確認が入り使えるようになるのは数日後…となると利用しづらい物になってしまいます。しかし身分確認しなくても良いと犯罪等に利用されてしまう恐れがあります。
この「本人性確認」は利用者にとっては良いことが無く面倒・不便になってしまうことではありますが、サービス提供をしている事業者にはとても大切なことです。
フリートーク(Q&A)
Q.IPv6って実際どれくらい使われているの?
7機種と書かれていますが殆どルーター等でスマホ・タブレットはNexus 5/7のみです。現在はAscend G6やG2 mini等も利用できるみたいなので増えてはいるようです。
Q.IPv6のメリットってなに?
A.エンジニア的にはあるが利用者的には殆ど無い。
Q.「voLTE」ってdocomo独自の規格なの?
A.世界共通規格である。iPhone等も(将来的には)採用されるだろう。
感想
今回のIIJmio meeting全体を通して「利用者の層を広げるため」がテーマになっていたように感じました。今回の初心者向けセッションはまさに分かりやすいですね。上でも書きましたが「やっぱり安かろう悪かろうなのか」と利用者に思われてしまうとMVNOへ不信感を抱かせてしまう。それを防ぐためにも、MVNO事業者の側から「もっと”MVNO”というものが浸透させなければいけない」というのが課題かと思います。IIJは最近、女性誌にも広告を出しているようです。(エンジニアだらけで女性誌向けの広告を考えるのが大変だそうな…)
前回どうだったのか覚えていませんが、今回は女性の方が数名いらっしゃったのが印象に残っています。
生憎の大雨に見まわれ残念ながらキャンセルを予期なくされた方も多かったのが残念でした。(定員40名にも関わらず実際に参加された方は筆者含め僅か17名)次回は晴れれば良いですね。
おまけ1:参加者へのお土産
前回はみおふぉんとIIJmioロゴ入りどら焼きが参加者に配布されましたが、今回は夏だからか「IIJmioロゴ入りうちわ」と「みおふぉん or IIJmioクーポンカードならぬコード」どちらか好きな方を選ぶことができました。
(カードではない理由は単にまだ生産出来ていないからだそうです…)
私は既にBIC SIMを契約しているので、IIJmioクーポンコードの方を頂きました。このコードはヤフオクでの転売禁止とのことです(笑)転売は見苦しいですよ!
このうちわ、実は木製なんですよね。扇ぐと木の香りがして良い感じです。
おまけ2:展示されていた端末
みおふぉんの体験用ということでいくつかSIMフリー端末が展示されていたので画像だけではありますが紹介。
T2 Mobile Flame
恐らく一番人気があったのはこの端末。Firefox OSのリファレンス機となっています。
販売開始後すぐに売り切れたらしいです。
Huawei Ascend G6
先日日本国内での販売が開始されたSIMフリースマートフォン。
LG G2 mini
同じく日本国内で販売が開始されたSIMフリースマートフォン。実はIIJmioもAmazonで販売しています。